2年連続でシーズン最多三振記録を更新した、マーク・レイノルズは、三振記録には無頓着らしい。
曰く「アグレッシブに攻めた結果だ」とのことだが、これだけゆったりと構えられるとこちらもそういう気分になってしまう。
長距離砲ゆえ、三振の数が多いのは当たり前。近年は長打力の勲章とでもいうべき扱いもされがちな三振数だが、今後どうなっていくか注目したい。

三振は横においておく。そのレイノルズだが、現在打率.199で、大不振に陥っている。
元々率を残せるような器用な選手ではないが、それにしてもレギュラーで、しかもここまで31本塁打を打っている選手が1割台というのは珍しい。
さらには、彼の場合はデビュー以来四球率を向上させ続けるなど、しっかりとした成長の跡を見せているだけに不可解である。
この謎の大不振?によってOPSは昨年と比べて1割5分近く減少し、7割台に低迷している。

statsはファングラフのカスタムを使用。
本格的に開花したのは昨年。44本塁打に30二塁打、24盗塁。三振数は223と試合に出れば三振、といった数字だが、出塁率・長打率共に、今後に期待がかかる選手だった。
不振の理由は、一目瞭然。BABIPがキャリア平均を大きく下回っている。.255でこの三振数なのだから、打率が低いのもうなずける。
原因として考えられるのは、今期のナショナルリーグには優秀な先発投手が多いことがあげられる。今期は同地区にパドレス・ジャイアンツと、投手が優秀なチームも多い。
もう一つは、ウェルヒット能力に問題を持っていること。(ウェルヒット=芯でとらえた打球。アウトかヒットかは問わない)
昨年のレイノルズのラインドライブ%は17.4%。今期は13.4%と4ポイントの減少が見られる。
芯でとらえられないことは、投高打低の影響があるかどうかはわからないが、他のスタッツにそれほど大きな変化が見られないことから、本人の問題と考えて良いだろう。
二塁打・三塁打の大幅な減少にもそれが見て取れる。
今期の彼は、打球が前に飛ばない・前に飛んでもヒットにならない・そもそもヒットになるような強い打球が少ないという三重苦に陥っている。
特に今月は打率.070で長打率も.070。ヒットが打てず、さらには長打も一本もない。かといって異様に三振を量産しているわけでもない。
彼がなんらかの打撃メカニクスに異常を持っていることは確かだ。来シーズンは復活できるのか、それともこのままずるずると落ちていくのか。
長期契約一年目。ダイヤモンドバックスとしては、前者であることを祈るしかないだろう。
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