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日本人の優先報道は許せるが、優位報道はやめてもらいたい。

スポーツ誌Numberはweb上にけっこう大がかりなコラムサイトを抱えている。
mlb.comを逐一追いかけているような人間からすると少々物足りないかもしれないが、十分に実用に足る情報量を持っている。
が、MLB専門サイトではないので情報の中心はあくまで日本人。これは理解できる。
これまでも、これからも、日本人の中でNPBよりもMLBを好む層が、前者を上回ることはないだろう。
身近な日本人の方が親近感がわくし、何よりプレーを間近で見られる。その舞台のスター選手が、別の舞台で活躍していたとすれば、その選手の活躍には興味がわいても、その舞台にまで目を向けるという人は、なかなかいないと思われる。

さて、そのような中で時々気にかかるのが、都合の良い情報の解釈、または実際にはそうではないのに、日本人選手が優位に立っているかのような報道をすることだ。
たとえば今回のこの記事松井とアブレイユの比較である。記事によると、アブレイユの今期の成績は”松井よりもはるかに下”ということらしい。

ボビー・アブレイユといえば、少しMLBをかじっている人なら知らない人はいないだろう。元、”最も過小評価されていた打者”である。
守備にこそ難があるものの、3割前後を記録するミート力、20本塁打を打てる長打力、20盗塁を可能にする走力、強肩、加えて最大の特徴に優れた選球眼がある。30本塁打をコンスタントに打てる強打者でもないのに、この選手は毎年100個前後の四球を獲得してきたのだ。
知っての通り、ビリー・ビーンによる四球信仰は既に勝利への手段として認知されている。打率が良ければ良い、という時代ではなくなっていることは確かなのだ。

そこで松井とアブレイユの成績を比較してみる。

松井 .270AVG 20HR 79RBI 97K 64BB .359OBP .457SLG
アブ .255AVG 20HR 75RBI 123K 80BB .352OBP .441SLG

ということだ。
旧来注目されてきた指標を見ると、打率は松井>アブレイユ、本塁打は同じで打点は松井>アブレイユ、三振は松井>アブレイユで、アブレイユが松井を上回る要素はなに一つ無い。
本塁打こそ同数で、打点も拮抗しているものの、アブレイユと松井の間には102打数の差があるので、この差も見た目よりも大きいものとなる。
が、打率に1分5厘も差がついているにもかかわらず、出塁率は7厘の差しかない。長打率こそ言い訳は出来ないが、アブレイユが主に2番に入る選手であることを考えると、むしろ合格点といえる数字だろう。
両者に差はあまりない、ということが見て取れると思う。

とまあ、いわゆる”新指標”には目を向けていないのかと思っていたら、その次の項目でしっかりと使い、松井のOPSが基準をクリアしていることに触れているのだからあきれる。
松井とリーグ全体の比較には用いて、アブレイユとの比較に用いない意味などないだろう。

また、3ページ目のツインズの下り。本拠地球上が左打者に有利とあるが、どこからそんなデータが出てくるのか驚きである。
左右云々以前に、ツインズの本拠地のターゲットフィールドは1試合あたりの本塁打数が0.636で、今期最も本塁打が出にくい球場である(ヒット指数、2B指数は悪くないが、これはツインズに中距離型の好打者が多く在籍していることが関係していると思われる)
また、右打者はホームで成績を上げる選手もいるが、左打者を中心にほとんどの選手がホームよりアウェイで好成績を残している現状を考えると、間違っても本拠地が左打者有利とはならないはずだ。
ただ、左打者の中でジム・トーミーは本拠地で成績を向上させている。おおかた、筆者はこの数字だけを見て”本拠地は左有利”と思ったに違いない。


報道する立場であるならば、正確な情報を我々に届けて欲しい。
裏付けが取りにくいものであるだとか、そういう間違いはあるだろう。しかし、今回あげたものは素人でも確認でき、費用もかからない。
その情報を間違えていれば、報道機関の信用性など無きに等しい。
自分たちが”大きな力に守られた”発信者である、ということを意識して、報道というものに望んでもらいたい。
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テーマ : MLB
ジャンル : スポーツ

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松井とアブレイユの単純比較に限って言えば、間違ってないんじゃ無かろうか。
生島さんの「はるかに」という修飾が気にくわなかったのかなと想像するけれど、
下であるのは間違いないのではないか。
まあ守備での貢献度とか入れたらわからんけれども。
結局出塁率でも負けているし、アブレイユが同等もしくは上とは考えられないなあ。

ツインズの件は指名打者の話からの流れだったから、トーミーに目が向いたのだろうね。
これはミスな気がする。

来期松井はどこに行くのか。守れないのが痛いね。

蟹さん、コメントありがとうございます。

おっしゃるとおり、現状では松井とアブレイユは同等ではないでしょう。
出塁率でも長打率でもアブレイユは劣っています。守備も下手です。

しかし、アブレイユにはMLBで10年以上積み上げてきた実績と健康状態があります。松井には、そのどちらもありません。
松井にしても、アブレイユにしても衰え始めたベテラン選手である点は変わりません。しかし、MLBにおけるその安定性と過去の実績は、完全にアブレイユが上回っており、”来年活躍するのはどちらか?”と聞かれればアブレイユと言えるでしょう。
”残りシーズン”活躍するのは松井かもしれませんが、”来期”に目を向ければ、アブレイユではないでしょうか。
2番と5,6番という打順の違いがあるので単純に比較は出来ませんが・・・。
言葉が足りず、申し訳ない。

来期ですが、個人的にはロイヤルズあたりかなぁと思っております。
アスレチックスということも考えられますが、あそこは球場が広いので難しいですかね・・・。
いずれにせよ、”つなぎ”の一年契約となる可能性が高いといえます。
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